棚田の保存
農村の老齢化と後継者不足のため、棚田の景観を守ることが難しくなり
ボランティアによって稲刈りが行われたことなどが報道されていたが、
海外でも2千年以上前から存在したといわれ、世界遺産に登録されている
フィリピンの棚田で同様の事情があり、後継者難でその存続が不安視されて
いるとの報道がなされていた。

私なども、参加している歴史散歩の会で歩いた時に見た棚田の美しい景観は
人工的に作られたものであっても自然の景色の中に溶け込んで目を奪われる
見事なものであった。しかしこの棚田を守っていく為の人手を想像してみると、
それが如何に困難な事かもよく理解されるものであった。

山の傾斜に沿って狭く開拓し形成した棚田は農業機械は利用出来ず、田植えや
稲刈りも人手に頼らねばならぬ重労働で、採算だけを考えると、若い後継者が
いなくなることが世界共通の問題となっていることは理解出来る。

日本の場合、棚田で作った特殊な酒米など高くても売れるものが一部用途では
あるようだが、一般の食用米では棚田でかかる生産コストでは、到底採算に
合わないことになる。
従って、今のままの状態では棚田を国の名勝として継承させて行くことは出来ない
ことである。

棚田の景観を残していくには、どの棚田を存続させるかを国あるいは地方自治体
として国立公園のように認定、指定し、その維持管理のための費用に対して補助
する予算措置をすべきでしょう。
情緒的に存続を云ってもボランティアを頼りにしているだけでは、棚田を何時まで
続けられるか保証がないと思われます。

また、棚田のような伝統的な物作りを教育の一環として教えるために、学校教育の
中に組み込むこともできると思います。
最近は修学旅行なども多様化されているようですが、棚田の作業などを組み込んだ
ものを行うことによって、そんな教育が出来ないでしょうか。

棚田の景観を残してほしいとの思いは多くの日本人の希望であると思うので、
そんな経費に税金の一部を使うことは国民に理解してもらえると信じます。


ホームページに戻る                     2011.11.25.