ソフト技術の方向
前回ソフト技術者の責務として、マイクロソフトの新OSウインドウズ.ビスタに
ついて書きましたが、その後日経産業新聞に同ソフトについてパソコンユーザーの
意識を調査した結果が報道されていました。興味深い結果で私の思った事が、やはり
世間一般の評価であり、数字でも証明されたと納得したので、この報道を見ておられ
ない方もあると思い再度ソフトのあり方について書いてみます。

ネット利用者1000人に対してのアンケート結果で80%近い人がビスタを使用
しておらず、この中で今後使用したいと考えている人は30%弱になっていた。
まだ売り出して数カ月しか経っていないことから、まだ使用していない人が多い
ことは仕方がないことだと思うが、今後使用したいと考えている人が少ないのは
開発の方向が正しかったのか、下記の不具合などが情報として流れたことによる
のか、パソコンを使っている人がソフトについてどのように思っているのかなど
検討に値する事と思う。
一部の専門家しか使用しないような機能を入れても、多くの一般ユーザーにはあまり
魅力が無く、新OSを買うには、先に書いたソフトの継続性、データーの連続性の方が
より重要である。
実際、ビスタ使用者の中で40%近い人が何らかの不具合に遭遇しており、前回
問題視したことがアンケート結果に現れており、今まで使用していたソフトが使え
なくなったが55.6%、周辺器機が使えなくなったが44.4%など不具合の内容が
調査結果の数字として出ている。

この調査結果を見て、担当したソフト開発者がどのように思い、会社の責任者が
今後の開発にどう反映させるかが問われることになる。
前回書いたようにパソコンは道具として一般家庭にまで多く浸透している実体を
よく認識すべきで、パソコン内のデーターが消えたり、既存のソフトが使えなかっ
たり、使用出来ているプリンターを買い替えてまで、実用上大して魅力が無い新
ソフトに買い替えたいユーザーは少ないと思われます。
現在使用中のパソコンに入っているデーターや周辺器機がユーザーにとってどれだけ
大切なものかを理解しなくては開発技術者としては失格と言わざるを得ない。
事実、アンケートでビスタを利用したくない理由に、現在使用中のOSに不満が無い、
高い機能に必要性を感じない、今より高い機能が備わっても使いこなせないなどの
意見も現れていました。

乗用車の変速ギアチェンジが以前のマニュアルからオートマチックに変わった当時に
オートマなんて邪道の素人用でプロには不要の装置であるような議論があったと
記憶している。しかし自動車が各家庭に普及した今日になると、オートマが大勢で
マニュアル変速は一部のマニアぐらいしか使用しない現状になっている。
さらに極端すぎる例えかもしれないが、素晴らしい走りが出来るタイアを開発した
ので、それを使用する人は車を買い替えて下さいと言うようなものだ。
パソコンは既にそんな領域の道具になっており、一般の人を対象にしてソフトを
開発する時代と思う。一般向けには継続性、連続性を維持して改良したものにし、
専門家向けには問題点は明確にして、高度の機能を入れたソフトと二本立てにすれば
よい。
今後ビスタを使ってみたいと思う人が少なく、使った人の40%近い人が上記の
ような不具合に遇っていることから、是非そんな問題点を改良したソフトが開発され、
発売される事を期待したい。


ホームページに戻る                     2007.3.25.