ABUロボコン
ABUロボコンとはABU(アジア太平洋放送連合)が主催するロボットのコンテストで
アジア地区やサウジアラビアなども含む18ヶ国の大学が参加して行われるものです。
今年はクアラルンプールで行われ、その様子は先日NHKでその状況が放映されました。
日本国内では高専と大学のロボコンが行われており、いずれもNHKが放映しており私も
興味があるので時間があれば見ています。

コンテストでは各2校が対戦して全自動のロボットと人が操縦するロボットで、与え
られた課題を達成することを、予選リーグと決勝トーナメントで競うもので、ルール内の
方法では相手チームのロボットの動きを妨害してもよいので、課題を達成する方法だけで
なく、相手ロボットがどう出てくるかが分からないのに、いろんなケースを想定しながら
いかに相手チームを妨害するか、妨害され難いものにするかなど戦略的にロボットを作成
せなばならないところに、ロボットの機能として課題を達成するだけでない面白さがあり
ます。

今回の課題はC型をしたブロックをロボットで運び、立っている2本の柱にはめ込んで
積み上げていき、タワーを2本作るのですが、敵のチームが積み上げたブロックを落とす
ことも許されているので、ロボットから風を送って相手が積み上げたブロックを吹き落と
す事を考えたチームがありました。アイデアとしては面白かったのですが、実戦では風を
C型の開口部方向から吹かすような位置取りが出来ず、相手のブロックを吹き落とすことが
出来なかった。
風で吹き落とす方法は、相手の邪魔をするアイデアの一つとしてはよかったが、実戦では
自分の思うよう事が運ばない点で、まだ考え方に甘さがあったように思われた。

日本代表は同じ課題で行われた日本の大学でのロボコンで優勝した東京農工大学のチーム
でした。同校は予選リーグを突破した8校の中には入ったが決勝トーナメントの初戦で、
今回優勝したホーチミン市工科大学のチームに敗退してしまいました。
その他インドも決勝トーナメントには入ったが初戦で中国に敗退し、中国も準決勝でタイ
チームに敗退し、タイのサムットソンクラーン技術大学が決勝に進みました。

今回ベトナムのチームが優勝し、参加各国の中では技術、IT大国と思われる日本、中国
インドなどが決勝に進めなかったことで思ったのは、ロボットを作る技術では日本などが
優れているかもしれないが、相手と戦うようなロボットで邪魔をしても良い、またどんな
相手が出てくるか、邪魔をされるかを想定し勝ち残るような物を作るとなると、同じ制限
条件の中でロボットを作る場合、日本の大学生は発想力、競争力で劣るのではないかという
ことです。
考え過ぎかもしれませんが、ベトナムのチームが優勝したことから、かってのベトナム
戦争で、兵器、物量においては優位なアメリカにベトコンが勝ったことが思い出されました。
ロボコンのような課題を達成するのには、相手を邪魔し、相手の邪魔を排除しながら成功
する為の総合的な戦略と戦術が大切で、まさにゲリラ戦術的な発想と物作りの技術の両方が
求められ、日本のような平和で競争原理を排除しようとする国の学生に前者を求めるのは
難しい点があるようです。


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