覚える勉強、身に付ける勉強
先に公式を覚えさすなと題して書きましたが、勉強の中には覚えることや
身に付けることが必須の分野もあるので、誤解の無いようにそんな勉強に
ついても書くことにしました。

覚えるしかない分野の際たるものに英語など外国語の勉強がある。
数学や物理の公式の場合は理屈があって、その結果として公式が導き出される
ものだから理屈を知ることが先決であるが、英語で犬のことをdog(ドッグ)と
言うのは理屈ではなく、そう覚えるしかしようがないことである。
私は物覚えが悪いので、中学の英語では単語の意味を覚えるのに苦労した
もので、単語カードを作って繰り返し繰り返し見て覚えたものだ。少しずつ
覚えて、覚えきれていないカードの数が少しずつ減っていくのが嬉しかった
のを思い出す。
言葉はその国に生まれ育ったら、子供のころからその国の言葉に囲まれて
生活し、長年かかって覚えていき、その言葉を毎日使って身についていく
ものである。従って外国語を勉強するのには、とにかく繰り替えして覚える
ことしかないだろう。生活や仕事で必要になることが早道である。
私も仕事で英語が必要であった時期もあり、以前20年間ぐらいの間は、
毎朝のNHK英会話の放送を聞いていた。日本で勉強するには英語に接する機会を
増やすように自分で努力をするしかない。

似たようなものに、歴史の年代を覚えたり、化学の薬品名を覚えたりする
ことがある。歴史の場合、何時頃の時代であったかまでは覚えられても、
それが正確に何年であったかまではなかなか覚えられなかった。
化学の勉強では、人の名前のついた反応もあった。xxxx反応と言われても、
人の名前と反応の中身が結びつかなくて、横文字の難しい名前を丸暗記する
しか無かった。

その他に覚えると言うより、身につけるべき勉強がある。その中の一つが、
掛け算の九九である。
九九は計算結果から出て来るものであるが、九九として身に付けており、
反射的に出て来るようにしておくべきことである。
割算をするには、九九が頭の中にすぐに出てこないようでは前に進まない。
野球の選手は打撃の理論が分かっているだけでは駄目であり、毎日バットの
素振りを繰り返して身に付けなければならない。
あるいは、スポーツ選手が毎日ランニングをして体力作りをするようなもので
基礎学力として身に付けておくべきことである。
最近の教育関連の記事で、毎日100題の引き算や掛け算の計算をやらせて、
その時間を記録をとっている学校のことが報じられていたが、その記事によれば
生徒の計算時間が着実に短くなり、それが生徒にも励みになり教育の成果も
上がっているようである。
このような方法は、脳の活性化に繋がり、自分が進歩している事を実感出来、
やる気を起こさせ、結果として学力の向上に繋がる良い方法であると思う。
これは、覚えさすというより身に付けさせる、知った事をすぐ使えるようにすると
いうことである。
九九は基本中の基本であるが、身に付けさせる勉強の範囲は、専門にする分野が
違えば変わってくるので、人によって異なるだろう。

このような勉強は根気のいることであり、本人が努力して続ける事が必要であるが
一方、教える方も上記の学校のように、生徒のやる気を起こさせながら成果を
あげる工夫をもっとしてほしいものである。


ホームページに戻る                    2004.6.26.