2:不織布にもいろいろある
不織布には多くの作り方があり、薄くて(0.1mm以下)で軽い(10g/m2程度)ものから
厚くて(10cm以上)で重い(数kg/m2)ものまでつくることが出来る。
厚みについては1mもあるブロック状のものまで作られており、クッション材として使わ
れるがここまでくると不織布の範疇からは外れるかもしれない。
不織布は風合いが織物とは異なるものしかできていないので、衣料用にはなかなか使用
されないが水流で絡ませてつくられる不織布は(スパンレースと呼ばれている)かなり
織物の風合いに近いものになっている。
また、わたの薄いシートを直接編んでしまう方法で作られる不織布は(マリフリース
などと呼ばれている)見た目がニット状でほとんど区別がつかないほどである。(これは
自動車の天井材に多く使われているが、たいていの人は不織布と知らずに見ているだろう)
また、メルトブローンという方法で作られる不織布は(ノズルから押し出されたポリマーを
熱風で吹き飛ばし、それをシート状にあつめて製造)単繊維の太さがミクロンオーダーの
細いものまで作られており、空気清浄器のフィルターなどに使われている。
3:不織布の生産量
日本国内の不織布生産量は2000年には年間約31万トンで売り上げ高では約1940億円に
なっている。国内の繊維産業が不況で喘いでいるなかで、1999年より増加している。
これは、不織布では上に述べたように、織物より多種類の特徴のある製品が作られることに
よるのであろう。
4:不織布の特徴
(1)生産工程が短い
普通の織物の場合綿を紡績して糸を作ってから、織機で織物にするため、原料の綿を
工程に投入してから製品の布になるまでに一日以上かかるのが普通である。
それに対して、不織布では原料の綿を工程に投入したら、数分後には布状の製品になって
いる。
従って、製品の切り替えもはやく、客先の多用な要求に応じやすい。
(2)生産速度が早い
織機の生産速度は一分間に数cm〜数10cmのオーダーであるが、不織布の場合製造品種
にもよるが一分間に数10mの生産速度が出せる。
即ち、生産性が織物より二桁は高い。
(3)多様な製品が得られる
1項でも述べたが、厚さ、重さ、密度、硬さ、原料繊維の種類、絡め方、繊維の接着方法
などその組み合わせで幅広い製品が作られる。
繊維の種類ではカーボン繊維やセラミック繊維からでも不織布は製造出来る。
5:用途
不織布は、上記のような特徴から、産業や生活のあらゆる分野に使用されており、個々の
用途を書き記すには多すぎて,このような文章の中では擧げきれないので割愛しますが、
布状のものを使用したいときには、まず、不織布が使えないかと考えて相談して頂いたら
よいかと思います。