マニフェストと世論
民主党の政権が発足したが、マニフェストに約束した事と、実施段階での政策に
不一致が出る状況になっています。
また、小沢幹事長が国民の声だと云ってマニフェストに反する政策を提示したと
いう状況もあってマスコミの論調にもマニフェストを何処まで守るのか、修正を
してもよいのではないかといった声も聞かれます。
政策をきめるのにどうするのが正しいやり方なのかを議論し、決める必要があると
思います。

選挙の時に掲げられたマニフェストには多くの項目があり、選挙民が或政党に
投票した場合、その政党の個々の政策に全委任した訳ではないと考えるべき
です。どの政党のかかげる政策にも、中には賛成出来る物が有り、反対の物も
有ります。小泉首相の時は郵政民営化が焦点になった選挙でしたが、マスコミの
論調でも、小泉首相の個々の政策が全部支持されたのでは無く、自民党を変える
という基本姿勢が支持されたものと理解すべきでしょう。
今回の民主党の政権についても、選挙直後の世論調査では、民主党に全面的に賛成
でもないが、自民党にお灸をすえるためもあって投票したといったニュアンスの
人も多く、高速道路の無料化などについても評価しないとの意見が多かった。
また現在の選挙が小選挙区制であることから、政党の得票数の比と比較して政党の
当選議院数の比率が大きく開いてしまい、或政党が大きく過半数をこえる議席を
取る結果になり易いので、それだけを見てマニフェストをそのままやっても支持
されると思うことは間違いでしょう。
選挙結果から民主党の政策がすべて国民から支持されていていると考えて、何を
やってもよいと思って行動するのは驕りであり、民主党が掲げたマニフェストを
総べてそのまま実施するのが国民の希望かどうかは、個々の政策ごとに別途確認
して進めることが必要です。

国民の声がどの辺にあるのかを正しく調べて判断することが求められるので、今回の
小沢幹事長の云っている国民の声は、党が受け付けた陳情の内容から決められた
ように報道されていますが、誰がどのようなグループの声を代表して陳情しているの
かが公表されていないようで、それが国民の大多数の声を正しく反影しているか
どうかについてオープンにして、検証されるべきです。
新聞やテレビで内閣支持率や政策などについての世論調査の結果が発表されますが、
必ず調査対象の人数を決め、無差別に選び、階層別など公平なベースで行われた
ことが付記されています。

上記したように或党に投票しても、その政党の個々の政策全部が国民の支持を
受けている訳ではないので、政権をとったら公平な世論調査を実施してから個々の
政策を実行するのが正しいやり方であろうと思います。
その正しい世論調査の方法については統計学をベースにして、対象者の人数などの
選定方法をきめた統一された方法で行い、結果を公表して、国民がその結果を納得
するようにするべきです。
サンプル調査の方法は研究されていて信頼出来るレベルにあり、短期間に実施出来る
ので、憲法改正などの重要問題でなければ、個々の政策決定の判断をするに、選挙や
国民投票のようは大袈裟なことをする必要はない。
今までのマスコミの世論調査でも、多少のばらつきはあるが内閣支持率などの結果は
かなり一致している。何千億、何兆円の予算をどう配分するか、国民の生活に拘わる
問題だから、一定の調査費をかけることには、国民の納得と同意が得られると思う。


ホームページに戻る                    2009.12.25.