常用漢字
文部科学省の文科審議会が常用漢字表に新たな漢字の追加及び一部削除する案を
文部科学相に答申したとの報道がなされた。今回の追加の中に憂鬱の鬱や語彙の彙
などの難しい漢字が含まれていることで議論が起っている。
先日中学(旧制)の同窓仲間で食事をしている時に鬱という字が書けるかどうかの
話になり十数人居たが誰も書けなかった。我々の時代には中学で漢文を習うのが
普通であったが、その時に鬱という字を習ったかどうかの記憶は無い。
一方、昔の本には難しい漢字が使われていても、多くは振り仮名を振ってあって
読めるようになっていた。小学校の時の友人の家に沢山の講談本があって其れを
借りて読んでいたが、振り仮名のお蔭で小学生でも面白く読んだ記憶がある。
答申にも触れられているようだが、私も振り仮名をもっと活用するのが望ましい
方向と思います。

常用漢字は日常使用される漢字の目安であって、我々がこれ以外の漢字を使用して
文章を書く事を制限するものではないので、このホームページを書くのに常用漢字か
どうかを意識した事は無かった。
大阪の阪や岡山の岡などが今まで常用漢字に入っていなくて、今回追加になった
ことなどは、私の不勉強で知らなかったが、地名など固有名詞の漢字は常用漢字表の
対象外という原則があったようである。

今回の方針では、最近はパソコンなどで文章を書くことが多くなったため、書け
なくても読んで使えれば良く、使用頻度が多ければ鬱といった難しい漢字を常用
漢字に入れても差し支えないとの考え方の様ですが、私には何となく納得し難い
ところです。

今回の事について私の意見は二つあります。一つは常用漢字に入れるには画数も
一つの目安にするべきではないかと云うことです。鬱は画数が30ばかりあって、
如何にも難しすぎるので、常用漢字にするのは画数15〜20以下の漢字にする
なども一つの判断基準にしたらどうでしょうか。

もう一つは使用頻度が高いが、画数が多い漢字には略字を作るのが望ましい
ということです。現に多くの漢字について略字体が採用されていて、古い字体を
ほとんど忘れています。
例えば学(學)、灯(燈)、広(廣)、区(區)、県(縣)など沢山あります。
従って画数が20を越すような漢字には略字を作ってほしい。画数は15以下を
目安にすれば随分覚え易いものになるでしょう。中国では漢字の略字化が大々的に
行なわれたが、日本も見習ってやればよい。

私は、漢字混じりの表記を採用している日本語は、一つの文化として評価されても
良いものだと思っていますが、余り難しい漢字の使用はしない方向に行き、学校
での国語教育で漢字を覚える負荷を減らすべきだと思います。


ホームページに戻る                     2010.7.24.