イナバウアと王ジャパン
最近になって、冬季オリンピックでの荒川選手の金メダルとWBCでの王ジャパンの
優勝と続けて日本国中を熱狂させる結果で喜ばせてもらった。
冬季オリンピックでは日本がメダルゼロの結果に終わりそうになったところを
荒川静香選手の金メダルで、またWBCでは準決勝進出が絶望的と思われたところを
まさかと思われたアメリカの敗戦によって準決勝戦進出ができ、最後はキューバに
勝って優勝、世界一となる結果となった。そんなスポーツの結果を見て、いろいろ
考えることがあったので、少し書いてみます。

いずれの結果を見ても、思ったことは技術と精神面の両方がうまくいって得られた
結果であるとのことです。
荒川選手の場合は最後のフリー演技の前にヘッドホーンをして演技に使用する
曲を聴き、先に滑ったアメリカのコーエン選手の滑りなど見ず、精神を集中して
自分のベストの滑りをすることに専念していたことが大きかったように思える。
彼女は最初のオリンピックでの失敗からあと、ブランクを乗り越え、世界選手権で
優勝を勝ち取り、又その後の落ち込みを乗り越えて、コーチを変えてまで技術を進歩
させ、其の上でトリノのオリンピックでは採点の対象にならないイナバウアを取り
入れて、単にジャンプなどの技術を見せるだけでなく、美しい芸術的な滑りをする
ことに徹して結果を待つ姿勢で臨んだことがミスをしない華麗な滑りとなり、結果
として観衆の心を打った演技をしたことが金メダルになったと思います。
コ−エン選手が転倒してしまったのを見ていたら、やはり微妙に精神面での影響が
あって、あれだけ完璧なすべリをすることが出来なかったかもしれない。
コ−エン選手は本番まえの練習の時なんども転倒しており、不安を抱えての本番の
滑りがあんな結果になったと思う。
一方、スルツカヤ選手は前の二人の結果を見ての滑りで、荒川選手を超える滑りを
せねばとの思いから、やはり固くなって失敗してしまったと思う。

安藤選手の場合は練習でうまく出来ない4回転ジャンプを本番に賭けてやり、結局
転倒してしまった。練習でほとんど出来なかったことは、本番では出来ないのが
普通であって、この結果は当然のことであろう。ただ、安藤選手の場合は次の
オリンピックのための経験をつむ為と割り切ってやったのであろうから、これは
これで善いと思う。荒川選手も最初の16歳でのオリンピックでは転倒しており、
そんな経験を踏まえて技術面でも精神面でも努力した結果が、今回の金メダルになっ
たのだから今後、荒川選手のように成長することを期待したい。

WBCについて言えば、王監督を中心にして、イチロー選手の今回の試合に賭けた
情熱によって王ジャパン全員が精神的に一丸となって、それぞれの選手が持ち味を
結集した結果が優勝、世界一の結果になったと思う。
予選リーグでのアメリカの審判の誤審問題などあって、準決勝への進出が絶望的と
思われたのに、アメリカのまさかの敗退で、失点差わずか0.01の僅差で準決勝へ
進み、2度も負けていた韓国との試合で6ー0で勝つ事ができた。
韓国に負けた2試合とも1点差の試合で勝敗はちょっとした運命の差であったと
思って見ていた。完全にヒットと思われた打球を超ファインプレーで捕球された
など、不運もあった結果であり、絶望の淵から準決勝に進めたことで精神的にも
全員やる気になれて、逆に余裕をもって試合に臨めたと思う。一方韓国の方は、
2度勝っていることから、かえって勝たねばならないとのプレッシャーが大きく、
福留にホームランを打たれて、後の打者を押さえねばとの力みが大量失点になって
しまったように思う。韓国の選手も技術面でも非常に優秀でよくやったと思うが、
精神面での差が今回の結果となってしまったと思った。

さらに付け加えるならパラリンピックで日本がメダルを9個獲得したことも、喜こ
ばしいことでした。不自由は体であれだけの結果を出されたことも、弛まぬ練習と
精神力の強さなしでは得られないことだと感激しました。

技術の世界も同じで、新しい技術開発には、日常的に技術力を鍛えておくだけでは
なく、新しいものを開発するのだという執念をもって、ねばり強く取り組むことの
大切さを思わせてくれた出来事でした。


ホームページに戻る                      2006.3.26.