秘書と管理責任
政治家の秘書や資金管理責任者が逮捕されたり、送検されたことに対しての
政治家の責任が問題になっている。政治家本人が起訴されなければ潔白だとの
弁明もされているが、このような在り方に疑問を感じている人は多いのでは
ないかと思われます。
与謝野元財務相がヤクザの世界を引き合いに国会で追求しているのをテレビで
見ましたが、元大臣の発言としては品が無いとのコメントもあったが、ヤクザの
世界と似ていると思った方は多いのではないでしょうか。

ヤクザの世界では子分が親分の意を帯して不法行為を行っても、その罪が
親分に及ばないようにする。不法行為を書面で指示するはずもないので
口を割らなければ検察としても証拠が無く、起訴しても有罪にすることは
出来ない。政治家と秘書の関係も同じであって、証拠を残さなければ裁判で
有罪に出来ず、政治家の責任を法律で裁くことも難しい問題になる。
民主党は秘書の罪は政治家の罪だと糾弾していたが、自分の事となると、書類
作成上の一寸としたミスなどで大して問題にするほどではないといった弁解を
している。
ただ今回報道されているのは何れも1億円を越える金額の処理の問題であり、
数万円であればミスがあったり、うっかり思い違いをしてしまうかもしれないが
これだけの金額であれば何時もあることではなく、当然気をつけて処理をする
はずで、そんな時にミスをするような秘書に仕事をまかせて信頼していたという
のは、人を見る目が無く、自身の管理能力が無いことを公言していることになり、
そんな人に政治を任せられないと国民が判断するのは当然である。
世論調査で説明責任が果たされていないとの声が多いのは当然である。

今回のことに関連して、多くの政治家が政治資金の収支報告書を見ているか
どうかを質問されているのをテレビで放映していたが、全く見ていないと答えた
人が多く、その理由に忙しくて見ておられないとの発言が多かった。
この説明も、自らの管理能力の無さを証明しているもので、自分が政治家
として失格であることを云っていることになる。
我々は個々の小さい金額を全部自分でチェックすべきだなどと要求してはいない。
大きな問題が無いかどうかをチェックすることが求められているだけである。
品質管理の手法の一つとしてパレ−ト図を作って行う方法がある。
多くの企業の現場で管理に使用されている手法で、物事の大きい順番に項目を
並べてグラフ化するもので、製品と売り上げであったり故障原因と損失で
あったりしても、金額などの大きい順番に並べてグラフ化するので、どの要因が
大きい問題かがすぐに分かり、重点管理すべき項目が分かる。 
政治資金にしても、金額の大きい項目、要因の順番に並べて上位のものだけを
チェックすればよいので、それなら出来るはずである。
また異常値管理として、日常的な経費で毎月大きな変動が無い項目は除いて
急に大きく変化したものなど異常値について報告させればチェックすべき伝票の
数は僅かの比率になるのが普通である。
管理は異常値だけチェックしていればほぼ目的を達成出来るので、忙しいから
見ていないというのは、自分の管理能力の無さを云っているので、そんな
政治家がまともな政策を実行出来るとは思えない。企業の管理者も皆忙しいが
そんな重点管理を行っている。
4億円近い買い物の資金を如何に手当てをするか考え、銀行から借り入れたりする
場合に上司に処理の仕方を相談したり報告したりしていないとは信じられない
ことであり、そんな特別な状況にうっかりミスをするはずがない。
そのことで秘書などが送検されて有罪になった場合には政治家の管理責任は逃れ
られないと思うのは一般市民の感覚であろう。

今回は民主党が問題として大きく取り上げられているが、自民党やその他の政党も
秘書とその管理について責任を取るということは、是非やってもらわねばならない。


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