ヒートアイランド
今年の夏の暑さは格別で、大阪でも連日35〜36度の日が続いた。昭和20年代
には暑いといっても31〜32度程度であったように思う。

環境省のレポート(http://www.env.go.jp/air/report/h13-01pdf)によるとヒート
アイランド現象がこの20年間で0.4〜0.6度の温度上昇のペースで進んでいるというから、
それに温暖化現象も加わって局地的には上記のような温度上昇になっても不思議ではない。

また、レポートによると気温1度の上昇で東京電力管内(1都、8県)の電力消費量が
166万kW増加するという。東京都23区で20年間平均1.2度の温度上昇が無ければ7〜
9月の電力消費量からCO2排出量に換算すると29.5万トンの減少になるという。

南大平洋の国ツバルでは温暖化による海面上昇で水没に危機にあるとか、キリマンジャロの
氷雪が融けて無くなりつつあるなどと新聞に報道されているように世界規模で早く温暖化対策に
取り組まねばならない。

石油危機で省エネルギー対策が大きく取り上げられた時、設備投資をする前に、温度設定や
加熱時間などを見直して、こまめに変えるなどの対策で20〜30%の省エネが達成された
例も聞いている。設備投資を伴う対策には時間がかかるが簡単にすぐ出来ることも沢山ある。
昨年、夏の背広として書いたが、相変わらず評論家は背広姿でしゃべっているし、政治家も
お役人も背広姿のままである。上記の試算から、逆に夏期の冷房温度設定を1度程度あげる
だけで上記の量の省エネ、CO2削減が達成できるはずである。背広を脱がなければ我慢できない
限界まで設定温度を上げるのがよい。
エネルギー消費大国の日本が世界に温暖化対策をやっている姿勢を示すにも、環境省が音頭を
とって、すべての官庁から夏の背広姿を無くすべきだろう。

ヒートアイランド現象の最大の原因は狭い地域に集中してエネルギーを消費している事にある。
レポートの数字によると、東京都23区の午後2時ごろに放出される顕熱は最も高い地域では
733W/m2にもなるという。太陽から受ける熱1000W/m2の70%にも達している。
また、その中の大きな比率を事務所や住宅の排熱が占めている。
先に量害として書いたが、これだけ集中して放熱しては量害の最たる物で、ヒートアイランド化
しても当然と思った。

悪臭や有害物質を排出することは規制されているが、熱を放出することは野放しになっている
のは片手落ちのように思う。
都心に相変わらず高層ビルを作り続けているが、上記の数字を見ると、単位面積当たりに放出
するエネルギーがその地域として増えるようなビルの建設は許可すべきでない。
また、都市部では面積当たりのエネルギー排出量が限界を越えるところからは税金をとるなど
しないと実効がでないだろう。CO2排出を減らしたところにごほうびを出すような案が検討されて
いると新聞で報じられていたが、飴と鞭の両方が必要に思う。

私も今回上記レポートを讀んでおおいに参考になりました。9ページのものなので、興味のある
方は讀んでみて下さい。


ホームページに戻る                         2002.8.25.