全国学力テスト
先日文部科学省による全国学力テストが実施された。昨年までの全員参加から
30%の学校の抽出方式に変えられたが、全国で多くの学校が自主参加をした
結果、約70%の学校でこのテストを受けていることが報道されていた。
私はこのように多くの学校が参加したことは良い事だ思っています。

そもそも学力テストは何の目的で行うのかを正しく理解する事が必要で、テスト
結果を正しく解釈し、その結果を教育に生かす事が肝要です。
物事がどのような状況にあるかを調べるには、共通の尺度で評価せねばならない。
例えば身長を測定するには世界共通の尺度(ISO)であるメートルが使用され身長が
1.7mといえば世界共通に理解される。学力についても共通の尺度でテストせねば
個々の学校での生徒の学力は正しく評価出来ない。
せっかく国が共通の問題を作ってテストしてくれるのなら、各学校もそれを利用
すれば自分が教えている生徒の学力が全国の生徒の中でどのような位地にあるのか
正しく評価出来て、他の学校と比較して教え方に問題が無いかの反省と改善にも利用
出来る。

この学力テストは入学試験のように生徒の序列づけに使うべきものでなく、あくまで
何故教えられた生徒が理解していないのか、本人の問題なのか、教え方に問題がないか、
もっと工夫の仕方がないのかなど教える側の反省と改善に使用すべきものである。
ましてや地域間や学校間の競争意識などには決して使って欲しくない。

品質管理でP(プラン)、D(ドウ)、C(チェック)、A(アクション)という事を
基本として教えられるが、教育の場に当てはめるならば、教え方の計画を立て(P)、
教育を実施し(D)、その成果である学力を調べ問題点をチェックし(C)悪い所を
改善し(A)、新しい改善したプランで教育をするということになる。
このC(チェック)である学力テストは全国共通の尺度で行なわねば意味が無い。
せっかく国が問題を作成してくれるのであるから、此れを各学校が利用することこそが
もっとも金が掛らず、正しいチェックが出来る方策になる。

国としては日本全体の学力レベル状況を調べればよいとするならば30%の抽出で
実施すれば充分かもしれないが、各学校、各先生にとってはPDCAの手法を使って
教育効果を上げるためには又とないチャンスとするべきで、大いにこの学力テストに
参加すべきだと思います。
今までも都道府県や市の単位で独自に学力テストを行ってきた所もあるようだが
この国の行うテストを利用すれば、独自に問題を作成して実施するコストも節約
出来るし、共通の基準で評価出来るので自分達のやっている事が他の学校と比べて
優れているかどうかも分かる。
すでに一部実施されているようだが、学力テストの結果が上位の学校には調査、勉強
のための視察訪問があるという。
物事を教えるには、工夫が必要で、資料や小道具などを準備して旨い教え方をする
ことが大切であり、他の学校の良い教え方は大いに学ぶべきである。
大学生で分数の割算が出来ない者が大勢いるというが、此れなども先生の教え方に
よって理解に差が出て来る典型的な問題だと思っている。

全国一斉方式では高額の費用が掛るとの批判があって30%の抽出方式になったよう
だが、国だけの目的で無く、各地でばらばらに問題を作成して行っていた学力テストの
費用を合計したものと比較すれば、けっして高くないと思われ、共通の尺度で学力が
評価されるなどの利点を考えると優れた方策である。テストの内容に問題があれば
皆でより良いものにして、各都道府県はこの学力テストに全員参加して教育の成果を
向上するようにすべきである。


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