アース
先日映画「アース」を見て来ました。先に映画「不都合な真実」を見て地球温暖化の
深刻な問題について啓発を受けましたが、このアースも北極から南極に移動しながら
各地の四季を通じての広範な生態系を映し、このまま行ったら地球の生態系がどう
なっていくのかを改めて考えさせるものになっていました。
春になって北極熊の親子が冬眠から醒めて餌を探しながら活動を始める画面から
スタートして、南に下って各地域での生命の営みを示し、最後には温暖化で氷が融け
狩りが出来ず飢え死にしていく北極熊の運命を示唆する画面で終わっている。

四季の気候に合わせて変化する地球環境は乾季、雨季に対処するための、象などの
大移動やヒマラヤを越え、逆風に逆らいながら南に移動するアネハヅル、暖かい赤道
付近で子育てをして、空腹に耐えながらまた餌のある南極に帰らねばならないザトウ
クジラなどの過酷な条件に耐えながらの生態を教えてくれている。

またこの映画ではチーター、ライオン、ホオジロザメなど色んな生物が生きるために
餌を補食する画面が多く出てきて、餌になる方を見ると可哀想となるが、これが
自然界の食物連鎖の一環であり、飢え死にしないために補食する側も、食べられない
ために逃げる方も、共に必死で生きている実体を映し出している。
補食から逃げる方では、象は子象をライオンから守る為に、またセイウチは北極熊
から子供を守る為に、それぞれ親が子供を取り囲んで敵を追い払うところは種が違っ
ても共通した親の行動を画いている。

さらに、一連の画面を見ていて思ったのは、各瞬間のシャッターチャンスを良く捕らえ
大写しに見せてくれたカメラマンの努力であった。
なかなか待ち構えていても簡単に写す事が出来ないと思われる補食の瞬間などを撮影
するのには、どれだけの準備と忍耐強い待ち時間があったのだろうか。
全体の制作に5年かかったようですが、象や鯨の大移動など空陸からの何十日もかけて
撮影されたものは見る者に大きな感動を与えるものです。
また、鯨、ライオン、象や熊などの撮影で非常に接近して撮影していると思われる
画面も多かったが、カメラマンの身の危険がなかったのかなど、その苦労が思われた。

また一方では吉野山の桜の開花やパプアニューギニアの鳥たちの求愛ダンス、オシドリ
親子の巣立ちからの行進など楽しい画面も見せてくれている。

全体を見て受ける警告は、この地球上で営まれている四季折々のこの生態系が、人間が
引き起こしている急激な地球温暖化によってかき乱されており、すでに起りつつある
北極圏の氷の消失による北極熊の滅亡など、待った無しの状況にあり、四季に合わせて
移動しながら生命を維持している多くの生命体の生活環境が失われていくことである。
映画の最後の北極熊の運命が人間の将来の姿を映すものにならないようにしなければ
ならない。
洞爺湖サミットで温暖化対策が討議される予定ですが、それぞれの国の事情を乗り
越えて早期の抜本対策に合意がなされ、我々の日常生活における省エネルギー、省資源
への取り組みによって、「アース」に映し出された美しい自然と共に、人類の未来も
守られるよう改めて願いました。


ホームページに戻る                      2008.1.27.